論理の国語

中学受験のことや、国語に関する様々なことを書いていこうと思います。中学受験を目指すご家庭や指導関係者の参考にになれば幸いです。

受験生への伝言②


今年も残すところあとわずかになりました。各塾の冬期講習もそろそろ始まります。関西では年が明けると2週間後に統一入試が始まり、志望校の受験が迫っています。


一方、世間ではクリスマスやお正月といった恒例の行事でにぎやかになりますが、受験生のみなさんはひたる訳にはいきませんね。


クリスマスケーキを食べたり、初詣に参拝したりしてもいいと思いますが、それは気分転換程度であって毎日こなすべき学習を確実にこなすことが大切です。受験生にとってクリスマスもお正月も受験が終わってからやってくると思いましょう。


みなさんは、オリンピックや世界大会に出場するアスリートと同じなのです。アスリートは長い準備期間を経て大会に臨むのですが、大会に出た時に、自分のコンディションを心身ともに最高の状態にもっていけるように調整しますよね


それと同じで、少しでも有利に受験をするために学力を養成して受験に臨みます。しかし、受験1~2週間前になるとオーバーワークにならないようにした方が良いでしょう。
心身共に疲れを残して本番を迎えないほうが良いと思うからです


だからと言って、正月気分にひたってしまうとせっかくみがいてきたみなさんの学力がにぶってしまう恐れがあるので厳禁です。暗記物は毎日学習しなくてもいいですが、毎日した方がよい学習もあります


例えば、国語の場合は、やはり文章を読むことです。文章を読むスピードや内容をつかむ技術をにぶらさないために、5分で良いので毎日文章を読む機会を作るべきです。


あと、もう1つみなさんに伝えたいことがあります。それは、完ぺきな準備ができる受験生はあまりいないということです。ほとんどの受験生はもっと準備をする時間が欲しいと思いながら受験を迎えます


だから、自分にとっての学習の優先順位を決め、できる範囲で自分の学力を高めるようにしていかないといけません。


直前のオーバーワークは良くないですが、自分の優先する学習をできる範囲で確実にこなしていくことが大切です。最後までしっかり頑張ってください


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雑談(懐かしの生徒たち②)

今回は初めて6年生のクラス担任をした時の生徒について書きたいと思います。このクラスはいろいろ問題のある生徒が多く、また保護者もうるさがたが多かったので大変苦労しましたが、今となってはとても勉強になったと感じます。


さて、そのクラスにYさんという生徒がいました。


背がすらっと高く顔もハーフタレントのような綺麗な女の子でした。しかし、反抗期真っ盛りでもともと気が強いせいもあり、気に入らない他の生徒を陰でイジメていたのです


それも、2人いる子分(女生徒)に命令して、ターゲットの生徒に容姿をバカにする内容を書いた紙きれを渡したり、本人に聞こえるか聞こえないかの小声で悪口を言う等をさせていたのです。


イジメられている生徒の様子が変なので、コッソリ呼んで話を聞くと嫌がらせをされたことを涙ながらに告白し、紙切れも見せてくれたので今後何かあればすぐにわたしに言うように話をしました。嫌がらせをしている2人の背後にYさんがいるように感じましたが証拠がありません。


仕方がないので、直接嫌がらせをした2人を呼び出し説教をしました。Yさんのことを聞いても2人とも今回のことは自分たちが考えてやったととぼけていました。2人の保護者にはすぐに電話し、説教した事情を本人たちが家に帰る前に話しておきました。


わたしはYさんがこのままおとなしくしているとは考えていなかったのですが、しっぽを出すのを待っていたのです。まるで、刑事ドラマみたいですが(笑)


そのうち、Yさんの子分の2人がわたしに叱られて家に電話されるのが嫌でYさんの命令を聞かなくなり、Yさんが直接ターゲットの生徒に嫌がらせをしたので、個別にYさんを呼び出し声を荒げて説教をしました。Yさんはおそらく女の子に対してそんなにきつく叱るとは思っていなかったのでしょう。驚いて、顔を真っ赤にしていました。しかし、泣きません。さすが女ボスです。目に涙をためてふくれていました。


これでクラス内のイジメ問題は解決したのですが、Yさんは私の授業中はいつも面白くなさそうにしていたと思います。その後、Yさんは元々賢かったので校内テストの成績で1つ上のクラスに移っていきました


その後、一般入試が始まる1か月前にYさんは推薦入試に合格し、彼女の受験はみんなより早く終了しました。そして保護者とともにクラス担任のところにお礼を言いに来ていました。Yさんはクラス担任には何も言わずにわたしの前にきて「‥お世話になりました」とボソッと言ってお辞儀をしました。言葉は小さかったですが、かつての挑戦的な眼差しではなく年相応の子供らしい眼差しをしていました。周りの保護者や他の先生は不思議そうに見ていました。


わたしに叱られて自分が悪かったことに気づきながらもずっと素直になれなかったんでしょう。根は悪い子ではなかったのだと思います。わたしは心の底から「おめでとう」と言ってあげました


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雑談(懐かしの生徒たち①)

わたしは、20年ほど進学塾で働いておりました。その時に教えた生徒数は2000人以上になりますが、その中で印象に残った生徒さんを振り返りたいと思います。


明るい子や素直な子、ニコニコして授業を見てくれた子、活発に授業に参加してくれた子、まだあどけなく可愛らしい3年生の子など様々な生徒たちを思い出しますが、印象に残っている生徒と言えばいろんな意味で手がかかった受験生である6年生の生徒です


今回はやんちゃだった6年生のKくについて書きたいと思います


彼は4年生の時に入塾して来た私立小学校に通う男の子でした。入塾したての頃、保護者は彼が塾の周りの子に迷惑をかけていないか心配していましたが、彼が周りにちょっかいをかけるそぶりをみせると、すぐさまわたしが注意するのでおとなしくしていました。


彼が5年生の1年間、わたしは他校舎に転勤していたのですが、1年ぶりに彼がいる校舎に戻ってくると学年一やんちゃな手のつけられない生徒になっていました。


わたしが担任する6年生のクラスに彼は在籍していたので、当初から目を光らせていました。塾に来てガムをかんだり、菓子を食べたりしているのを見つけて厳しく叱ったり、授業中の私語や他の塾生へのちょっかいをはげしく叱りました。宿題もあまりしないのでここでも強く注意します。


彼のようなやんちゃな子は少々きつく叱られてもへっちゃらなんですが、周りのまじめな生徒は相当ビビったことだと思います。しかし、6年生の1年間を実りのある1年間にするには余計なことにわずらわされることのない学習環境を作らなければと考え、わたしも必死でした


次第に彼はわたしの授業ではおとなしくなっていったのですが、他の授業で騒いでいるということを聞き、その授業中にたまにのぞきに行き騒いでいる彼を確認し、後で呼び出して説教していくうちに、他の授業でもあまり騒がなくなりました。


すると、今度は塾から帰る時に塾の最寄り駅で騒いでいると一般の方から苦情が入り、授業後に先生が駅に見回りに行くことになりました。わたしが駅のホームを歩いていると、騒いでいるKくんと数人の男子生徒を発見しました。


Kくん以外の生徒ははわたしがいることに気づき、Kくんに「○○先生がこっちをみてるぞっ」と教えると、Kくんは「○○先生が、ここにいるわけないやろぅ、ぼけっ~!」といきがっていました。2~3秒後腕を組んで冷ややかにKくんを見ているわたしに気づくと、Kくんは「うわぁぁぁ~~~っ!」と雄たけびをあげ大きく後ずさりしたものです。


そんなこともありましたが、Kくんはわたしが目を光らせているのでいやいやながらもおとなしくなり、宿題もあまりさぼらなくなりました。そして、受験を迎え彼の志望校に合格し塾を卒業しました


しばらくすると、Kくんが1人で塾に遊びに来ました。わたし達先生は、新年度のテキストを各教室に運ぶ作業をしていました。その仕事をしながら彼と話をしていたのですが、彼は運ぶのを手伝わせてほしいと言い、しなくていいと言っているにも関わらず、一緒に作業を手伝ってくれたのです。それが、おそらく彼の感謝の気持ちなのかなと思いました。


Kくんが帰ると、他の先生が「Kくんは、本当は良い子だったんだな」と言っていました。人の苦労も知らないで無責任な発言だなぁと思いつつも、Kくんの伝えてくれた気持ちに心が温かくなったことを覚えています


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