論理の国語

中学受験のことや、国語に関する様々なことを書いていこうと思います。中学受験を目指すご家庭や指導関係者の参考にになれば幸いです。

良い先生とは?⑦

今回で「良い先生とは?」の話も終わりです。保護者側から見た良い先生の判断基準である人気と実力について考えてきました。


では、人気と実力ではどちらが大切なんでしょうか?


もちろんどちらも大切な基準ですし、片方だけあれば良いというものでもないと思うのですが、あえてどちらが大切かと聞かれれば、わたしはやはり実力と答えるでしょう


いくら生徒に慕われ人気があったとしても生徒の学力をたいしてつけることができなければ塾に通う目的(学力をつけて合格する)が果たせないからです。


ですから、指導者は実力をつけることを第一目標として日々励み、一方で生徒の要求を理解し学力養成や人間形成に差しさわりがないなら応えるように意識していけば良いのではないでしょうか。


ふつうは、実力がある指導者は自然と人気があるはずです。しかし、必ずしもそうだと言えない場合もあります。反対に、人気があるのに実力がない指導者は結構いると思います


管理者は指導者の人気と実力を向上させるように意識させるだけでなく、人気に秀でた指導者や実力に秀でた指導者を適材適所で配置すべきだと思います


人気に秀でた指導者は低学年や高学年の下位クラスが望ましいでしょう。
実力に秀でた指導者は高学年や上位クラスが望ましいでしょう。


もちろん指導者本人が努力しており管理者が指導者を育てたいと考えているならば、この限りではありませんが、指導者の配置を見ていて疑問に感じることが結構あります。


管理者はアンケートを見ることはもちろんですが、クラスの成績推移もしっかり見ることをお勧めします


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良い先生とは?⑥

今回は「良い先生の実力(生徒に学力をつけて合格させる力)とは何か」の最後のお話です。第二段階と同じく授業内容の話になるんですが、メリハリをつける強弱の話ではありません。


第三段階は長期的スパンで授業を考えるべきだということです


「指導留意点」の記事でもお話ししました段階的指導ですね。教える生徒の学年やクラスによって解法や教える内容を考えないといけないということです


例えば、設問を解く上でのテクニックは読解力のある者に教えると効果的ですが、読解力をこれから養成しようとしている者には邪魔になります。読解力が養成されていない段階で設問上のテクニックを教えると、一時的に成績が上がることはあっても、長い目で見ると読解力が育たないため伸び悩み成績は下降していくでしょう。


また、文法などの知識を指導していて生徒に余力があるのなら、先で習うことを教えても良いと思います。この場合の先取りは害になりませんから。


つまり、その生徒の1年後をイメージし、どんな状態が望ましいかを考え、そこに向けて学力を養成していくわけですね


「良い先生とは?④~⑥」をまとめると、生徒に学力をつけるには以下のことが必要になります。


第一段階で「学ぶ環境を作る=しつけ」
第二段階で「授業内容、授業で過ごす時間に強弱をつける」
第三段階で「長期的な展望で授業をする」


このような指導ができる先生が、わたしは実力のある先生だと考えます。


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良い先生とは?⑤

前回に続き「良い先生の実力(生徒に学力をつけて合格させる力)とは何か」のお話です。前回にお話しした第一段階は学ぶ環境を整えてあげるということでした。


第二段階は、授業内容です
塾ではカリキュラムですべきことや宿題が決まっており、それに従って各先生が授業をすすめるわけですが、たんにカリキュラムに示されたテキストのページを教えればよいというわけではありません。


毎回の授業で何を生徒たちに伝えるのかを明確に意識して授業を行わなければいけません。例えば、今日は10この内容を生徒たちに教えるカリキュラムだったとしましょう。カリキュラムに従い10この内容を教えるわけですが、そこには強弱が必要になります。


なぜなら、均等に10この内容を淡々と教えたとするならば、おそらく生徒には1この内容も印象に残らないのではないでしょうか。


だから、10この内容を教えるのなら、その中で特に大切な2~3この内容を強調して教えるように授業を組み立てるべきだと思います。授業内容に強弱をつけるわけですね。


また、授業時間の使い方でも強弱は必要です
人間の集中力はせいぜい30分ぐらいだそうです。それをふまえて授業を組み立てねばなりません


国語の授業で1番思考力を使って頭が疲れる作業は長文読解でしょう。なので、長文読解の演習または解説の前か後に気分転換となる話を生徒に少ししてあげてはどうでしょうか。それも、できればその長文の内容に関連している興味深い話だとなお良いでしょう。勉強にもなりますからね。しっかり集中するにはリラックスも必要なのです。


授業時間内での緊張と緩和または集中とリラックスの強弱ですね。
この強弱が効いたメリハリのある授業を受けると生徒は授業時間を短く感じるみたいです
。集中すると時間はあっという間に過ぎますからね。手前みそですが、かつてわたしが集団授業を行っていた際に生徒がよく「先生の国語だけ授業時間がとても短く感じる」と言ってくれました。それだけ生徒が集中していたのだと思います。


このように、学力をつける第二段階は授業内容と授業時間の強弱です。こういった授業も先生の実力の内だと思います


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