論理の国語

中学受験のことや、国語に関する様々なことを書いていこうと思います。中学受験を目指すご家庭や指導関係者の参考にになれば幸いです。

良い先生とは?①

今回は良い先生とはどんな先生なのかを7回に分けて考えてみたいと思います。先生と言ってもいろいろありますので、進学塾で集団授業をしている先生にしましょう


塾の先生は授業以外にも保護者対応、説明会、入塾者を増やす努力などの校舎業務やテキスト、プリント、テスト作成などの教科業務があり、会社としてはそれぞれが評価の対象になります。


しかし、会社側からではなく保護者(生徒)側から良い先生を考えると、大きな基準が2つあるかと思います


1つは、子供が慕う先生という基準でしょう。子供が先生のことを好きなら、その教科のことも好きになる可能性が高くなります。塾に通うのも楽しくなるかもしれません。反対に、子供が先生のことを嫌いなら、その教科が嫌いになる可能性が高くなります。ひどい場合は、塾に行きたくなくなるかもしれません。


だから、子供に人気のある先生というのは保護者(生徒)側から見て良い先生の大きな基準になります。


もう1つは、子供に力をつけてくれる先生という基準です。保護者は受験で結果を得るために進学塾に子供を通わせるわけですから、子供に力をつける指導ができる先生かどうかというのは大切なのです。たとえ、子供は楽しく塾に通っていたとしても、子供が努力しているにもかかわらず一向に力がついていないようならば、保護者は塾をかわるか、あるいは受験をあきらめるかを選択するかもしれません。


したがって、子供に力をつけてくれる(子供を合格させてくれる)先生というのも保護者(生徒)側から見て良い先生の大きな基準になるでしょう。


つまり、保護者(生徒)側から見た良い先生の基準は「人気」と「実力」ということになりますね


お手数ですがやる気スイッチお願いします★
  ↓

雑談(懐かしの先生⑤)

今回も引き続き予備校の先生のお話です。
当時Yという英語教師がおりました。彼は、エール予備校の職員だったと思います。前回お話した有名講師たちとは対照的なキャラクターの持ち主でした。


普通のサラリーマンのような地味なスーツを着て、アクセントに東北訛りがあり、誠実そうな感じを受けるが話下手といった感じも受けるタイプでした。


彼の授業は毎回英語の長文問題を演習させて、答案を回収し残った時間で演習した問題の解説をするのですが、まるで黒板に向かって講義をしているような感じでした。黒板にひたすら解説を書くのですが、その内容も赤本の解説を丸写しにしているのではないのかと思うような取るに足らないものでした。


そして、次の授業で答案を生徒たちに返却するのですが、クラス全員の生徒たちの名前と点数を書いた順位表を配るのです。


毎回長文問題の演習をするのはしんどいし、解説ではたいしたことを言わないし、実名入りの順位表を配るしで、一部の生徒の間でY先生の授業は不評でした。私もつまらない授業だなと思いY先生を軽く見ていました


体調が悪い時はY先生の授業はしんどいので自習室に移動しようとしたら、Y先生に見つかって教室に引き戻されたり、演習結果の順位が良い時は個別に声をかけられたりしました。Y先生には生徒たちを見ている感じもありましたが、一方で空気の読めなさも感じていました。


さて、2度目の大学受験の時期がやってきました。浪人時代の1年間で偏差値は30近く上がり私は目標とする大学に合格しました。その時はうれしいというよりはほっとしたのを覚えています。それと同時にY先生の顔が頭に浮かんだのです


浪人時代の1年間を振り返り、自分の力を最もつけてくれた先生はY先生だったと気づいたのです。有名講師たちの情報やテクニックも素晴らしかったのですが、それを自分のものにするには多くの実戦を積まねばなりません。特に英語に限らず長文はそう感じます。


浪人の1年間は意外に短いのです。朝から夕方まで授業があり、授業後に覚えないといけない暗記ものが多く、それほど入試問題を演習する時間はありません。私の場合、予備校の休日にアルバイトをしていたのでなおさらでした。


しかし、Y先生の毎週の授業で週に1回は演習する機会が与えられていたのです。それも実名入りの順位表が後日配られるので、真剣に演習せざるをえなかったのです。


Y先生は有名講師たちに比べて地味で不器用だったと思います。しゃべりも上手ではありませんでした。しかし、最も大切な生徒の力をつけるシステムを考えて実践しておられたのです。後から思えば、有名講師たちに引けを取らない素晴らしい先生でした


合格後、お礼かたがたY先生が好きなお酒を持って予備校を尋ねたのですが、Y先生は不在で会えませんでした。その節は大変お世話になりありがとうございました。


お手数ですがやる気スイッチお願いします★
  ↓

雑談(懐かしの先生④)

高校3年生の途中から少しずつ受験勉強を始めた私。高校1、2年生の時は定期試験前だけの勉強だったので積み重なった学習ができておらず、また、情報が少ないこともあり始めは何から手を付けたらいいのかさえ分からない状態でした。


情報通の友人が勧める問題集を苦労しながらやり進めるも、実力不足のため亀の歩みのようなスピードでした。めでたく目標とする大学はおろかすべり止めと考えていた大学にも落とされ浪人生になりました(笑)


自分は何とかなると思っていたものの、実力不足で何ともなりませんでした。友人と大阪の予備校を何校か見て歩き、難波にあるエール予備校は少人数クラスで家から近いこともあり入校テストを受けてみました。すると最上位クラスでの入校通知が来たので、他の大手予備校より大事にしてくれそうなので通うことに決めたのです


今のエール予備校はどうだか知りませんが、当時は子供の数が多い時代でどこの予備校もそれなりに活況だったのです。代々木ゼミナールの有名英語講師Yや河合塾の有名日本史講師M、英熟語の問題集を執筆していた英語講師T(数年後に河合か代々木に引き抜かれた模様)、他の予備校と掛け持ちの古文講師Oなど凄い顔ぶれの講師陣が上位クラス限定で講座を持っていました


これらの講師たちは、私が希望する関西の有名大学の独自のデータや、必要なテクニックを知っており、授業でおもしろおかしく披露してくれました。高級ブランドのスーツを着て、ちょっとした芸能人のような存在で、スター先生といった感じでした


当時の私は「最小の努力で最大の効果を得る」というのがモットーだったのですが、素晴らしい先生に巡り会えたと思い感動すらしたものです。前回の記事の高校の先生とは大違いで、まさに受験のプロという方々でした。


私が塾業界に入ったのも当時の想いがきっかけの1つになっていると思います。その節はありがとうございました。


お手数ですがやる気スイッチお願いします★
  ↓