今日は、漢字や語句は普通に覚えていて語彙量は少なくないが、文章題を苦手としている子供たちのことを考えましょう。なぜ苦手なのか?その原因は大きく分けると2つ考えられます。1つは文章内容が分からずに問いに答えられないということ。つまり、読めないということ。もう1つは文章内容は分かるのだが問いで聞かれたことを上手く答えられないということです。塾の講師時代も含めて相談が多いのは圧倒的に前者のケースであり、また改善するのに時間がかかるのも前者のケースです。
では、なぜうまく読めないのか?
原因は様々考えられますが、よくある原因として文章を読む姿勢に問題がある場合があります。
日ごろ、どのように文章を読んでいるのか?
物語文や説明文等のジャンルに応じて文章内容を論理的につかむのが文章の読み方です。つまり、大切なことを考えながら読み進めないといけません。しかし、苦手な者はこの考えるという能動的な作業をせずに、文章の文字を考えずに受動的に読んでいるだけなのです(読解力が上がれば受動的に読んでいるつもりでも無意識に考えて読めるようになりますが)。もう少し簡単に言うと内容が全然わからないのに考えずに文字だけ読んでいる状態、もっとひどい場合は傍線の前後だけ読んで通読しない状態の場合もあります。考えることを怠けているので文章内容を理解できるわけがありません。
しかし、この頭の中の作業は傍で他者が見ていてもわかりにくいので、「うちの子は国語をいっぱい勉強しているのに力がつかない…」というふうに目に映ります。
国語の指導者としては、子供たちにいかに考えさせられるのかが腕の見せどころなのですが、文章の読み方を指導できる者が減っているのが現実のように感じます。
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