論理の国語

中学受験のことや、国語に関する様々なことを書いていこうと思います。中学受験を目指すご家庭や指導関係者の参考にになれば幸いです。

2018 関西 塾別合格者数(最難関)~考察~②

今回は、今年の最難関中学校の実績も踏まえて、独断と偏見で前回挙げた灘中学校合格者数上位五つの関西の大手塾についての印象(特徴、懸念、良い点)を書きたいと思います。各塾の擁護者の方にとっては不快な内容があるかもしれませんがご容赦ください。


ちなみに各塾の受験者数の正確なところはわかりませんが、概ね下記のようになるかと思います。


 > 日能研 関西 > 馬渕 >>  >> サピックス


浜学園
関西の中学受験業界を牽引する塾です。テキストやテストも洗練され、塾生も多く合格実績も他塾を大きく引き離しております。灘中合格者数は塾別で14年連続一位になっているだけでなく、神戸女学院中では30年連続一位です。


懸念としては合格実績の基準の甘さ合格率に関してはそれほど高くないのではないかという疑問が挙げられます。


良い点としては、テストの客観性ではないでしょうか。最難関受験者数は他塾より多く、したがってテストの評価もより客観性があるのではないかということです。


日能研 関西
全国展開を行う中学受験専門塾の関西支部です。関西支部は兵庫発で、同じ兵庫発で個性的なイメージの塾である浜のアンチ層に支持されてきました。つまり、塾というより一般企業と言ったイメージです。


懸念としては最難関校の実績(特に兵庫県以外)が弱いところです。最難関校向けの灘特進クラスはありますが、灘や西大和の実績が関西以外からの日能研生の実績を加味していることを考えると、合格実績はさびしい感じがします。


良い点としては、通いやすい点ではないでしょうか。特に最難関校を目標としていない場合には気軽に中学受験に取り組める塾で、他塾に比べると宿題など生徒への負担は少ないように感じます。


馬渕教室
かつては「最大の塾ではなく最高の塾を目指す」をキャッチフレーズに知る人ぞ知る地元密着型の塾でしたが、近年拡大路線を続け関西で大規模塾の1つになりました。それに従い少なかった兵庫方面の最難関校の実績が増えだし、浜とライバル関係になりつつあります。


懸念としては近年の合格実績の基準の不透明さが挙げられます。かつては誠実なイメージでしたが、今ではライバル大手塾同様商業主義優先のイメージです。


良い点としては、特別クラスを除き、校舎に常駐の専任講師が指導するスタイルが基本のため、校舎によって当たりはずれはあるにせよ面倒見の良い指導がしやすいところでしょう。


希学園
浜から有名講師陣が独立した塾で、かつては浜のライバルで灘中合格者で塾別一位だったこともあります。「スーパーエリート塾」を標榜し、レベルの高いテキスト、授業で生徒を鍛えます。近年、スパルタ嗜好が受けない傾向もあり、生徒数は減少傾向にあります。
日能研と対極に位置する塾だと思います。


懸念としては選択講座も含めると、質だけでなく量も多くなるため授業についていくのが大変なことが挙げられます。


良い点としては、浜と同様のシステムでありながら個別担任や自習室などの面倒見の良さも備えているところでしょう。最難関校の上位校を志望していて鍛えて欲しい場合は、良い塾なのではないでしょうか。


サピックス
首都圏では日能研を大きく引き離し、最難関校の合格実績ナンバーワンの塾の関西支部です。学期を通したテキストが存在せずプリント教材がメインで、宿題の量、質ともにレベルが高い様です。中学受験業界では「東のサピックス、西の浜」と言われていますが、関西ではまだそれほど生徒が集まっていないようです。


懸念としては家庭学習に重きをおいたスタイルが関西で受けるかどうかだと思います。また、日能研同様、灘や西大和の合格実績は関西以外の受験生の分が加味されているので、関西の実績はこれからという点です。


良い点としては、まだ生徒が少なく塾側も実績を出そうと必死だと思われるので、行けば大事にされるだろうということです。また、大勢の中で競争するのが苦手な生徒にはいい環境かもしれません。


【まとめ】
上記は私が感じた印象で、塾に通う生徒にとってどの塾が良いのかは、塾との相性や生徒個人の事情、また通う校舎や担当する指導者によって変わってきます。大まかな目安として参考にして頂ければと思います。


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2018 関西 塾別合格者数(最難関)~考察~①

今年も各塾の合格実績が概ね出そろったようなのでアップしたいと思います。


           日能研   馬渕       サピ   能開     
       80   53   50   39   24   14
東大寺    131   33  107   38    5   62


洛南     125   46   26   48    8   13
西大和    216   89  142   72   51   90


甲陽      95   45   21   26    1    7
大阪星光    97   31   84         5   64


神戸女学院   60   29   23   18    7    5
四天王寺   126   58   90   44    5  103


洛星      75   33   80         4    9


※サピ‥‥サピックス(sapix)
 灘の合格者の多い関西の塾を左から順番に書いております。
 合格者数の詳細については各塾のHPをご覧ください。


今年の各塾合格実績の特徴は、あいかわらずというか、ますます浜の実績が良くなっていることと、馬渕の灘の実績が希をぬかし50の大台にのったことでしょう


浜と馬渕は昨年の東大寺の合格者数を競い合ったあげくの発表遅延といい、合格実績のHPが似通っていることといい、お互い非常に意識しあっている関係だと感じます。


また、インターネット上ではそれぞれの塾の擁護者が双方の塾を叩いている様子が見受けられます。それだけ、合格実績が塾にとっては大切なのでしょう。


しかし、私の過去に記事「2017 関西 塾別合格者数(最難関)」で書きましたが、浜や馬渕に限らず合格者数の数字にはそれぞれの塾の基準があり、どこまで信用できるのかといった問題があります。


なので、塾の実績は参考程度にして塾選びをすべきだというのが私の結論です。げんに、塾によってシステムは違えど塾内の先生はA塾からB塾、そしてC塾へと移っているケースが多々あります。どこの塾も良い先生もいれば良くない先生もいますが、塾によってそれほど大きな違いはないと考えられます。


塾のカラーといったものや、通う校舎の雰囲気、志望校の対策授業があるか、そして自宅から無理なく通えるのか等といったことと併せて合格実績を判断するのが賢明だと思います


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練習受験の意味

みなさん、お久しぶりです。以前の投稿から半年以上が過ぎてしまいました。


当ブログでは中学受験や中学受験の国語に関する様々なことを伝える趣旨で記事を書いてまいりましたが、伝えたい内容はおおむね記事にしたと考えたので‥‥ネタ切れとも言いますが(汗)‥‥更新せずにおりました。


しかし、書きたいことを時々思いつき、また雑事に追われながらも可能な範囲でたまには記事を書いてみようかと思い、今回の記事に至ります。


さて、本題に入ります。
今回は「練習受験の意味」というのがテーマです。


練習受験というのは、統一日の本番の志望校受験の前に、それより早い時期に行われる県外の学校の受験を練習で受けるということです。


大手塾では、この練習受験を勧めているところが多いかと思います。中には、練習受験で不合格になった時の受験生の精神的ダメージを考えて勧めない指導者もいるみたいですが。


私は、練習受験は必ずすべきだと考えています
なぜ、そう考えるのか?それは、練習受験の意味を考えればわかることだと思いますので、順を追って練習受験の意味を書きたいと思います。


練習受験の意味は、2つあります。


1つ目は、入学試験独特の緊張感に慣れるためです


受験生は、それまでにも塾主催の公開テストや模擬試験、または学校主催のプレテストを受けているはずなのですが、やはり入試独特の緊張感というのはそれらとは少し違います。また、入試の場合はいろんな塾が応援合戦を繰り広げていることもあり、否が応でも緊張感が高まるでしょう。


だから、本番前に入試独特の雰囲気に慣れておいた方がいいのです。


2つ目は、自信を持たせるためです


受験生は入試に向けて勉強し、各種テストで志望校合格の判定を受けて対策を立てながら入試に臨むわけですが、入試本番が近づくとやはり不安になるのではないでしょうか。実際の入試は受けたことがないのですから当然だと言えます。


そこで、志望校の受験前に実際の入試を受けて合格するという体験で、自分の実力を実感させ、自信をもって本番に臨めるようにするのです。


ここで、大切なのはどんなレベルの学校を練習受験に選ぶのかということですね


志望校に比べ簡単すぎると受験生は実力を実感できないし、志望校と同レベルの学校だと不合格になる可能性があります。自信をつけるために練習受験をして自信を失う結果になってしまっては元も子もありません。


一般的には、志望校より少し下のレベルの学校を練習受験校に選びます。志望校を受験するレベルの受験生なら、まず間違いなく合格できるであろう学校を練習受験に選ぶのです。


入試本番は一発勝負ですから、受験生の精神状態がとても重要になります。したがって、練習受験で合格した自信は想像以上に大きな影響を志望校受験に与えるのです


私は練習受験の意味は1より2の方がはるかに大きいと考えます。だから、練習受験校選びは慎重にしてもらいたいと思います。


他にも、第一志望受験に学力的に不安がある場合、統一日に第一志望と第二志望の学校をダブル出願しておき、練習受験の合否でどちらを受験するかを決めるという方法もありますが、これは特殊なケースなので割愛しておきます。


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