論理の国語

中学受験のことや、国語に関する様々なことを書いていこうと思います。中学受験を目指すご家庭や指導関係者の参考にになれば幸いです。

2016年9月のブログ記事

  • 読解力養成(韻文)①

    今回は韻文です。韻文とは詩、短歌、俳句のことですね。 まず、詩についてなんですが、昔に比べて入試での詩の出題が間違いなく減っています。原因は著作権にあります。 作品の著作権を守るために協会があるのですが、以前協会に加入している複数の著者が、無断で作品を教材に使われたということで、某大手塾を訴えたこ... 続きをみる

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  • 読解力養成(随筆)

    散文(普通の文章)の読み方は、説明文と物語文読解が基本になるので、随筆の読み方では2点だけお話しようと思います。 さて、随筆とはどんな文章なんでしょうか? 筆者が見たり聞いたりして体験した事実から、感想となる気持ちや意見を自由に書いた文章です。簡単にイメージしてもらうと、小学校で遠足に行った後に書... 続きをみる

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  • 読解力養成(物語文)⑥

    今回は、「文章の読み方」というよりは、物語文に出てくる様々な細部表現や暗示という特殊な技法について考えてみたいと思います。意外と分かっていない子供たちが多いように感じるので書くことにしました。 まず、よく使われる「 」かぎかっこからです。一般的には会話文や引用を表しますが、強調の意味もありますね。... 続きをみる

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  • 読解力養成(物語文)⑤

    今回は、物語の背景についてお話したいと思います。 背景とは、 物語の背後にある事情のことです。この背景も、物語文を読解をする上で大切な要素なんです。 例えば、こんな場面があったとしましょう。A君が誕生日に家に帰って来ると、真っ白なご飯が盛られた茶碗が置いてありました。さて、この時のA君はどんな気持... 続きをみる

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  • 読解力養成(物語文)④

    今回も前回に続き心情把握の話をしたいと思います。前回が心情把握の基本なので、今回は心情把握の応用としておきましょう。 前回は前のできごとと後の行動の因果関係を基本に考えるという話でした。その際、心情語、心情を表す行動・様子、情景を参考にするのだと書きましたね。この情景というのは間接表現なので、直接... 続きをみる

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  • 読解力養成(物語文)③

    今回は心情把握の基本について書いていきたいと思います。 一般的に心情を把握するには、直接表現の心情語(うれしい、悲しい、もどかしい等)を探したり、心情をを表す行動(スキップする、うなだれる等)から考えたり、同じく心情を表す様子(顔を真っ赤にする、にっこり笑う等)から考えたり、あるいは、情景などの間... 続きをみる

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  • 読解力養成(物語文)②

    前回は場面ごとのできごとをつかむ話でした。今回は回想場面の話から始めたいと思います。回想場面とは、登場人物が記憶している過去の場面のことです。この回想場面が、物語の途中に挿入されることがよくあります。 さて、物語文は、基本的に読み始めると前から後に行くにしたがって、時間が流れていくようになっていま... 続きをみる

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  • 読解力養成(物語文)①

    今回からは物語文の読み方についてお話していきたいと思います。物語文の読み方の基本は、場面ごとのできごとをつかみながら読むことです。 場面とは、ひとかたまりのの時間や場所のことです。ですから、朝の話が夜に変わったり、教室での話が校庭に変わったりすると場面が変わったと言います。つまり、時間や場所が変わ... 続きをみる

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  • 読解力養成(説明文)⑥

    今回は、説明文の読解のまとめの回にしたいと思います。説明文を読む場合、まず「話題」をつかみ、次に説明の仕方を考えます。「問題提起→答え」型なのか、「並列」型なのか、「対比」型なのか、どの説明の仕方なのかを考えて文章を読むのです。 文章によっては、前に挙げた3つの説明方法が使われていないこともありま... 続きをみる

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  • 読解力養成(説明文)⑤

    今回は、「接続語」のお話をしたいと思います。 最近の中学入試では、以前に比べて「文法」があまり出題されなくなっているように感じます。その影響で、進学塾でも「文法」を扱う機会が減ってきているように思います。しかし、これは危ういなぁと思うのです。 なぜなら、「接続詞(接続語)」は学習するべきだと考える... 続きをみる

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  • 読解力養成(説明文)④

    今回は、代表的な3つの型の最後の1つである「対比」についてお話します。「対比」とは、対照的な2つのものを比べながら説明する方法です。これも「並列」と同じように共通の基準も一緒に押さえなければなりません。 小学校3~4年生ぐらいでは具体的なものを比べることが多いのですが、例えば犬と猫を比べた場合を考... 続きをみる

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  • 読解力養成(説明文)③

    前回に続き代表的な3つの型の1つである「並列」についてお話します。「並列」とは、文字通り、いくつかある意見を並べて説明する方法です。ただし、この並べる意見は、同じ基準のものでなければいけません。 例えば、次のような構成の文章があったとします。「人間が生きるためにはいろいろなものが必要だ。まず空気と... 続きをみる

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  • 読解力養成(説明文)②

    前回、「説明文とは、何か(=話題)を説明した文章のことです。」と言いました。そして、話題を考えることをお話ししました。今回からは説明について考えていきたいと思います。説明文の説明のしかたにはいくつかのパターンがあります。そのうちの代表的なパターンが3種類あります。 今日はその中の1つである「問題提... 続きをみる

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  • 読解力養成(説明文)①

    今回から「文章の読み方」を具体的に考えていきたいと思います。つまり、読解力をつけるにはどうすればいいのかを順を追って考えていきます。まずは、説明文からです。 「説明文とは、何か(=話題)を説明した文章のことです。」 だから、何か(=話題)が分からないと文章のどの部分が大切なのかが分かりません。説明... 続きをみる

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  • 国語が得意な子供たち⑤

    前回まで「読書」によって得意になることと、「学習」によって得意になる方法を書いてきました。今回は、心理面のことを書きたいと思います。上手くなるための心理とは興味を持つことから始まります。好きこそものの上手なれですね。では、どうすれば興味をもつようになるのでしょうか?今日は集団授業の観点からお話しし... 続きをみる

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  • 国語が得意な子供たち④

     今回は、家で問題集を解いたり、テストを受けたり、塾などで授業を受けたりした後、どうしているのかを考えます。学習した後どうするかで結構差がつきます。学習したらそれで終わり、やったらやりっぱなし状態は、質の低い学習状態と言えます。質を高めるにはどうすればよいのか?もちろん間違ったところをやり直すので... 続きをみる

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  • 国語が得意な子供たち③

    前回は、学習することで国語が得意になるパターンの具体的方法として、①「語彙」対策の「辞書をひく習慣」と「音読」について書きました。今回は、その続きで②「考えて文章を読む」対策について書いていきたいと思います。ちなみに、③「精神年齢の低さ」対策は特に必要ありません。まじめに学習したり疑問に思ったこと... 続きをみる

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  • 国語が得意な子供たち②

    前回は読書によって国語が得意になるパターンを書きましたが、今回からは学習することで国語が得意になるパターンを考えたいと思います。 簡単に言うと「国語を苦手な子供たち①~③」で苦手の原因になる①「語彙不足」、②「考えて文章を読まない(読み方が分からない)」③「精神年齢が低い」状態にならないように学習... 続きをみる

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  • 国語が得意な子供たち①

    前回まで国語を苦手な子供たち①~③で、苦手になった原因を考えてきましたが、今回からその反対に国語が得意な子供たちの原因を考えたいと思います。得意な子供たちのパターンを「天性」によるものと学習によるものの二つに分けます。今日は「天性」で得意なパターンを考えたいと思います。 「天性」と言っても全くなに... 続きをみる

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  • 国語を苦手な子供たち③

    今回は語彙量が少なくなく、文章も考えながら読んでいるのに国語を苦手としている子供たちのことを書きます。そんな子いるの?と思われるかもしれませんがいるんですね。純粋な男の子にありがちなんですが…。それはなぜかというと、精神年齢が低めなので文章のジャンルによっては理解しづらいからなのです。物語文に多い... 続きをみる

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  • 国語を苦手な子供たち②

    今日は、漢字や語句は普通に覚えていて語彙量は少なくないが、文章題を苦手としている子供たちのことを考えましょう。なぜ苦手なのか?その原因は大きく分けると2つ考えられます。1つは文章内容が分からずに問いに答えられないということ。つまり、読めないということ。もう1つは文章内容は分かるのだが問いで聞かれた... 続きをみる

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  • 国語を苦手な子供たち①

    私は以前、中学受験専門の進学塾で国語を指導しておりました。中学受験を目指す小学校3年生から6年生の子供たちを見ていたのですが、国語を苦手とする子供たちにはいくつかのパターンがあることに気づきました。当たり前の内容も含まれているかと思いますが、3回に分けて書いていきたいと思います。 今回のパターンは... 続きをみる

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