論理の国語

中学受験のことや、国語に関する様々なことを書いていこうと思います。中学受験を目指すご家庭や指導関係者の参考にになれば幸いです。

読解力養成(説明文)④

今回は、代表的な3つの型の最後の1つである「対比」についてお話します。「対比」とは、対照的な2つのものを比べながら説明する方法です。これも「並列」と同じように共通の基準も一緒に押さえなければなりません。


小学校3~4年生ぐらいでは具体的なものを比べることが多いのですが、例えば犬と猫を比べた場合を考えてみましょう。


どちらも「人間のペット」として人気のある動物ですね。しかし、様々な点で大きく異なります。例えば、「体格」で比べると一般的に犬は大きく猫は小さいです。また、「走ること」で比べると犬は長距離向きで猫は短距離向きです。さらに、「武器」で比べると猫のかぎ爪は犬の爪よりもするどく強力です。そして、「生活」で比べると犬は集団で猫は単独志向なのでおのずと習性が違ってくることが挙げられます。


上の例では「人気のある人間のペット」である犬と猫を「体格」「走ること」「武器」「生活」という基準で比べてますね。「並列」の時と同じなのですが、「対比」も比べていることは比較的簡単に分かりますが、比べる基準を見落としがちになるので注意しましょう。

ところで、小学校5~6年になると抽象的なものを比べはじめます。例えば、国と国の文化を比べる比較文化論です。国と国を比べると言ってもエジプトとインドを比べる文章は中学受験では扱いません。もちろん日本と外国を比べた文章が出てきます。


ここで何を言いたいのかというと、対比の型はあるものを説明するために対照的なものを出して比べているのだということです。対照的な2つのものが出てきますが、筆者が説明したいのは片方であることを意識して読んでくださいね。


最後に、「問題提起→答え」型や「並列」と同じように「対比」も印をつけて読むと分かりやすくなります。「対比」を示す「一方」「他方」や逆説の接続語「しかし」「ところが」「だが」は〇で囲みながら読むといいでしょう。


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