読解力養成(韻文)③
詩の続きです。記事にしようか迷ったのですが、一応詩の基本知識について書いておきたいと思います。
詩の種類の分類についてです。1つは言葉での分け方。もう1つは形式での分け方。そして、内容による分け方です。
まずは、言葉による分類です。言葉は文語と口語の2種類あります。
さて、「ゐ」「ゑ」をなんて読むかおわかりでしょうか?これは、歴史的仮名遣いといって、昔の文章に使われていた言葉です。答えは、「ゐ」➡「い」、「ゑ」➡「え」です。だから、「ゐろは」は「いろは」、「きくゑ」は「きくえ」ですね。
また、歴史的仮名遣いで「てふてふ」は「ちょうちょう」になります。なぜそうなるのか、詳しいことは省きますが、中学生になると古文のはじめに習います。今は、ひらがなの横に読み仮名がついていると歴史的仮名遣いだと思って下さい。
つまり、文語とは昔の書き言葉で、口語とは現代の言葉だと理解しておいてください。
次に、形式による分類です。定型詩、自由詩、散文詩の3種類あります。
定型詩とは各行の音数に規則性がある詩です。
例えば、「4,6,4,6、‥‥」「8,6,8,6‥‥」などです。リズムをつけやすいので、歌詞になるのは定型詩が多いです。
自由詩とは音数に規則性がない詩です。
だから、各行の長さはばらばらになります。出題されるほとんどの詩はこのタイプです。
散文詩とはふつうの文章です。
筆者の感動を中心とした内容や表現方法は詩だが、形はふつうの文章のように書かれています。
最後に、内容による分類です。叙情詩、叙景詩、叙事詩の3種類あります。名前の漢字からどんな種類かが分かりやすくなっています。
叙情詩は心情中心の詩です。出題されるほとんどの詩はこのタイプです。
叙景詩は景色中心の詩です。詩にたくさん景色が出てきても、それが筆者の心情を反映する情景の場合は叙情詩になるので注意が必要です。
叙事詩は過去の事実(事件)をうたった詩です。歴史上の偉大な人物をうたった詩などがあります。
以上が詩の基本知識です。入試で出題される種類の多くが口語自由詩で叙情詩になります。文語の詩や定型詩はたまに見かけますが、散文詩や叙事詩はほとんど見かけません。
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