設問研究①
前回までは読解力についてのお話でしたが、今回からは設問の種類についてお話したいと思います。設問の種類を意識することで、適切な解答を作りやすいと思います。
今回は「言い換え問題」です。
言い換え問題は3種類あります。
①抽象➡具体‥‥具体化(くわしくはっきり言い換える)
②具体➡抽象‥‥抽象化(おおざっぱにまとめて言い換える)
③抽象➡抽象‥‥同じ抽象レベルの言い換え
例えば、以下のような小学生の作文(随筆)があったとしましょう。
「ぼくは、昨日少し良いことをしました。塾の帰りに友達と電車に乗っていた時のことです。車内は混みあっていましたが、運よくぼくたちは座席に座り楽しくおしゃべりをしていました。途中の駅からつえをついたおじいさんが乗車してぼくたちのそばにやって来ました。ぼくは内心とても恥ずかしかったのですが、思い切っておじいさんに声をかけて席をゆずりました。ぼくにとっては、勇気をふりしぼった行動だったのです。すると、おじいさんはぼくにお礼を言って座ってくれました。ぼくは、恥ずかしさから逃げなかった行いに満足しました。」
(問)「少し良いこと」とはどんなことか?くわしく説明せよ。‥‥①具体化の問題
(答)混みあった電車でおじいさんに席をゆずったこと
(問)「おじいさんに声をかけて席をゆずりました」とあるが、この内容を11字で表した部分を文中からぬき出せ。‥‥②抽象化の問題
(答)勇気をふりしぼった行動
(問)「勇気をふりしぼった行動」とあるが、同じ内容を文中から15字以内でぬき出せ。‥‥③同じ抽象レベルの言い換え問題
(答)恥ずかしさから逃げなかった行い
上は簡単な例ですが、言い換え問題は記述、ぬき出し、選択形式を問わずよく出題されます。ただ、ぬき出し形式の場合は、イコールになるように正確に答えないといけないので注意が必要です。ちなみに、3種類の中では①具体化の問題が一番多く出題されるように思います。
良ろしければポチッと押して下さい。
↓