受験生に贈る「故事成語」⑤
今回で故事成語シリーズは終了しますが、今回ご紹介するのは「受験生に贈る」というタイトルから外れて、私があこがれる故事成語にします。
それは、人の知らんことを求むることなかれです。
【意味】
正義を行い、真理や道にのっとった行動をとる時は、他者に知ってもらいたいと考えてはいけない。
なぜなら正義の行い、真理や善にのっとった行動は、あくまでも自分自身のためであり、他者に見返りを期待するようなものではないのだから。
【出典】
【『宋名臣言行録』にでてくる言葉。『宋名臣言行録』は、宋の時代に活躍した名臣の言行を、学者である朱子とその弟子李幼武がまとめた中国古典の伝記集。
この書物は、帝王学のテキストとして取り上げられることもあるほどで、明治時代の偉人や維新の志士もも愛読されたといわれているほどの名著。】
何か良いことをすると、他人に話したくなりますよね。私は、先日こんな善行をしたんだよと、ついつい自慢したくなるのが人情だと思います。
しかし、この故事成語によれば、それはまだ未熟な人格なのだと思い知らされます。善行は、さりげなく、人に知られることなく行うものだと言っているのです。
この自己PRや過剰な宣伝が大手を振って歩いている世の中で、この故事成語を実行するのは難しいと思うのですが、実行できる人は相当高い人格の持ち主だと思いますし、本当の意味でカッコいい人だと思います。
こういう人が多くなると、良い世の中になりそうなんですが、現実はなかなか厳しいように感じます。また、自分自身を振り返っても実行できているとは言い難い場合が結構あるように思います(笑)
しかし、だからこそあこがれる故事成語なんです。
お手数ですがやる気スイッチお願いします★
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