論理の国語

中学受験のことや、国語に関する様々なことを書いていこうと思います。中学受験を目指すご家庭や指導関係者の参考にになれば幸いです。

雑談(おとぎ話と教訓)⑥

今回は、有名な日本の昔話の1つであるかちかち山の教訓を考えてみたいと思います。この話は、教訓は分かりやすいのですが、取り扱いに注意が必要だと思います。


かちかち山のあらすじ(wikipedia参照)


【昔ある所に畑を耕して生活している老夫婦がいた。老夫婦の畑には毎日、性悪なタヌキがやってきて不作を望むような囃子歌を歌う上に、せっかくまいた種や芋をほじくり返して食べてしまっていた。業を煮やした翁(おきな)はやっとのことで罠でタヌキを捕まえる。


翁は、媼(おうな)に狸汁にするように言って畑仕事に向かった。タヌキは「もう悪さはしない、家事を手伝う」と言って媼を騙し、縄を解かせて自由になるとそのまま媼を杵で撲殺し、その上で媼の肉を鍋に入れて煮込み、「婆汁」(ばばぁ汁)を作る。そしてタヌキは媼に化けると、帰ってきた翁にタヌキ汁と称して婆汁を食べさせ、それを見届けると嘲り笑って山に帰った。翁は追いかけたがタヌキに逃げられてしまった。


翁は近くの山に住む仲良しのウサギに相談する。事の顛末を聞いたウサギはタヌキ成敗に出かけた。まず、タヌキを柴刈りに誘う。その帰り道、ウサギはタヌキの後ろを歩き、タヌキの背負った柴に火打ち石で火を付ける。結果、タヌキは背中にやけどを負うこととなった。後日、ウサギはタヌキに良く効く薬だと称してトウガラシ入りの味噌を渡す。これを塗ったタヌキはさらなる痛みに散々苦しむこととなった。最後にウサギはタヌキを泥の船に乗せ、自身は木の船に乗って海に出る。泥の船は溶けて沈んでゆくと、タヌキはウサギに助けを求めるが、逆にウサギに艪で沈められてしまう。タヌキは溺れて死に、こうしてウサギは見事媼の仇を討った。】


教訓は、悪いことをすればひどい目に合うといった悪事を戒めるものだとすぐに分かりますね。しかし、ウサギ側から考えると仇討ちになります。つまり、復讐ですね。こちらがクローズアップされると教訓としてふさわしくないでしょう。


また、この話は日本の昔話としては珍しく、残酷な場面が多々あります。タヌキが媼を杵で撲殺し、なおかつウソをついてなんと翁に食べさせます。また、ウサギはタヌキをだまして、背中に火をつけたり、傷口に刺激物を塗らせたり、しまいには命乞いをするタヌキを海に沈めて殺します。


復讐と残酷な場面で、この話は幼い子供にはあまりふさわしい話とは思えません。ということなのか、最近のかちかち山は話がマイルドになっているようです


例えば、媼はタヌキに殴られるだけで死ななかったり、ウサギは改心したタヌキを許したりするようですね。わたしも、その方が良いように思います。本当のかちかち山はもう少し成長してから知るほうがいいでしょうね


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