論理の国語

中学受験のことや、国語に関する様々なことを書いていこうと思います。中学受験を目指すご家庭や指導関係者の参考にになれば幸いです。

先生と生徒の距離②

前回に引き続き、今回は生徒との距離が遠い、どちらかというと年配の指導者に多いタイプを考えていきましょう。そこから考えられるプラス作用とマイナス作用とはどんなものでしょうか?


プラス作用は、あくまで先生と生徒という関係が保たれるために、生徒は先生の指示には基本的に従い、調子に乗って羽目を外すことも少なく、先生の授業がとどこおりなく行われやすくなることでしょう。


生徒はまじめに授業を受けるため、授業中はしっかり学習できるのではないでしょうか。


では、マイナス作用はどうでしょうか?


距離が遠いということは、親しみにくくなるので親近感が持てず、その先生が教える教科を苦手な生徒は、授業に興味が持てず授業中退屈に感じるかもしれません。また、質問など個別に先生に声をかけるのもしにくいのではないでしょうか。


まとめると、距離感が遠い関係だと生徒はまじめに授業を受けるので、毎回の授業で習うべきことは一通り学習してきます。しかし、その教科が苦手な生徒には学習意欲を上げるきっかけがなかなかつかめずに、苦手な者は改善することなくそのまま苦手な状態が続く可能性が高いと思われます


ですので、距離感が遠い先生は、時には生徒が親しみを持てる、あるいは興味を持てる話等をしてあげ、授業中の距離感にメリハリをつけることが大切だと思われます。先生の個性、人間味を生徒に見せてあげるわけですね


先生の意外な一面を見せることで、生徒の見方も変わり、ひいては先生に興味を持ったり、先生の授業に意欲的に取り組むようになるきっかけとなるのではないでしょうか


次回は、わたしの生徒との距離感について意識していることを書きたいと思います。


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先生と生徒の距離①

集団授業や家庭教師の先生を見ていると、生徒との距離が近くフレンドリーな関係を作っているタイプと、生徒との距離が遠くあくまで指導者と生徒の関係を保つタイプや、その中間で近くもなく遠くもないタイプなどさまざまな距離感があるように思います。


これは、指導者それぞれの考え方や自分に合ったやり方、年齢などで、自然に生徒との距離感が生まれるものだと思われます。


そこで、今回は先生と生徒の距離感から考えられるプラス作用とマイナス作用を考えていきたいと思います


では、まず生徒との距離が近い、若い指導者に多いタイプから考えていきましょう。


プラス作用は、生徒と親しくなることで、先生が教える教科を好きになってくれる可能性が高くなることです。教科を好きになると勉強に対するやる気もある程度出ますので、成績向上につながるかもしれません。


一方マイナス作用は、生徒と親しくなる結果なあなあの関係になってしまい、馴れ合って緊張感がなくなります。そうすると、生徒のモチベーションが高い時はいいのですが、しんどくなってくると生徒が指導者に甘えて怠けがちになるおそれがあるでしょう。


一見矛盾してそうですが、矛盾していません。


つまり、距離感が近い生徒は、教科を好きになってやる気が出て学習に取り組み、一時的に成績が向上するも、何らかの理由で学習がしんどくなると怠けがちななり、成績が下降する恐れがあるということです


だから、生徒との距離感が近いタイプの先生は、生徒と親しくなってもなあなあにならず、いかにけじめをつけて指導するかが大切だと思われます


生徒との距離が遠いタイプの指導者については次回書きたいと思います。


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ドラマ「下剋上受験」感想

先日、TBSのドラマ「下剋上受験」全10話が終了しました。わたしも中学受験業界に長く携わっているので、このドラマの感想を書いてみたいと思います。


【あらすじ】
中卒の父母が、偏差値41の娘を進学塾に行かずに、最難関女子私立中学の桜蔭中学校合格を目指すお話です。一応、事実に基づいた原作のドラマ化らしいです。


ちなみにドラマでは進学塾卒業生の母親からテキストを譲り受けて勉強に使用していますが、デザインはなぜか馬渕教室のものです。おそらく、馬渕教室と提携して「下剋上算数」というテキストを販売しているので、そういった関係からではないかと思われます。


それでは、このドラマの良かったところと、残念なところを箇条書きで書きたいと思います。


【良かったところ】
●ドラマを見ることで、中学受験をあまり知らない人に中学受験とはどんなものなのかをある程度知らせることができる


●中学受験は経済的な負担だけでなく、生半可な気持ちではない覚悟が必要だと描かれており家族で協力している


勉強しても伸び悩みの時期があり、父親や娘が苦悩する場面が描かれている


【残念なところ】
●中学受験は塾や家庭教師などを抜きで勉強するのは特殊なケースであり、家庭学習のみで対応するのはやはり難しく、仮にドラマのように父親が仕事を辞めて勉強をみたとしても簡単ではなく、誤解をうむ可能性がある


●ドラマとして面白くしないといけないので仕方がないのかもしれないが、勉強シーンが少なく、ドラマでは「鶴亀算」「旅人算」「入浴時の漢字」「過去問」ぐらいしか扱っておらず、これまた中学受験が意外と簡単そうだと誤解をうむ可能性がある


テストの偏差値が40➝60超と変動しすぎで、現実にはそうそうありえない。


●偏差値41の娘が偏差値70の学校を目指すというのが、このお話の売りの1つだが、そもそも偏差値41を取った時は中学受験の勉強をしていないので悪くて当たり前。ビリギャルや学習教材の宣伝等もおなじだが、偏差値が極端に上がる話は偏差値のトリックだ。勉強していない状態で偏差値を測ると悪いのは当たり前で、勉強をしている状態でやり方を変えて偏差値がどれだけ上がったかが大切だと思われる。また、その場合には41➝70はほぼありえない


【結論】
ドラマとしては面白くできていると思いましたが、一般の中学受験をするご家庭の参考になるかというと、あまりならないのではないかと思いました。しかし、中学受験という少し特殊な世界を世間に認知してもらうという意味では良かったのではないかと思いました。


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