読解力養成(韻文)④
今回は俳句について書きたいと思います。
俳句は「5、7、5」の3句17音からなる定型詩で、世界で1番短い詩と言われています。
「古池や かわず飛び込む 水の音」‥‥有名な俳句の創始者である松尾芭蕉の作品ですが、この俳句を聞いて素晴らしい詩だと思えるのは、おそらく日本人だけではないでしょうか?外国の方はこれが詩だとまず理解できないでしょう。詩の本質は感動を表現することです。この短い言葉から筆者の感動をくみ取る感性は日本文化の1つだと言えるでしょう。
俳句の読解では3つ注意点を書きたいと思います。
まず、「5,7,5」のリズムで読めるように鉛筆で斜線を書き入れて読みましょう。字余りや字足らずの場合もありますが、切れ目が分からないと意味をつかめなくなります。
次に、切れ字「や、かな、けり」を覚えましょう。切れ字は①句切れ〔意味の切れ目。ふつうの文章では句点(。)に相当する〕や②感動の中心を示してくれます。
だから、先ほどの芭蕉の俳句は「蛙の飛び込む水の音が聞こえるほどの古い池なんだなぁ」という意味で「古池や」で句切れを起こし、感動していることが分かります。
最後は季語です。俳句には季節を表す言葉(=季語)を必ず1つよむ決まりがあります。ただ、昔の暦を基準にしているので注意が必要です。
1~3月 春、4~6月 夏、7~9月 秋、10~12月 冬
旧暦では、元旦の1月1日から春になります。正月のテレビ番組のタイトルに「新春」とつけたり、年賀状で「迎春」と書いたりするのが昔の名残です。だから、イメージでは1~1.5か月ずれます。
例えば、「雪」は冬ですが、「雪残る」は春、「七夕」「天の川」「朝顔」「すいか」は秋、「紅葉」は秋だが「落葉」は冬の季語になります。今と季節がずれている季語はできれば覚えておきましょう。
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