読解力養成(説明文)③
前回に続き代表的な3つの型の1つである「並列」についてお話します。「並列」とは、文字通り、いくつかある意見を並べて説明する方法です。ただし、この並べる意見は、同じ基準のものでなければいけません。
例えば、次のような構成の文章があったとします。「人間が生きるためにはいろいろなものが必要だ。まず空気と水(→具体例や理由など→)次に食料(→具体例や理由など→)そして衣服(→具体例や理由など→)さらに住居→(具体例や理由など→まとめ)」
この文章では、「空気と水」「食料」「衣服」「住居」が並んでいますね。この4つは「人間が生きるために必要なもの」という共通の基準によるものです。並列の型の文章では、並んでいる意見を見つけるのは比較的簡単なんですが、基準となる話題を見落としがちになるので注意が必要です。
共通の基準(=話題)と並んだ意見はセットで押さえましょう。
また、前回の「問題提起→答え」型と同様、「並列」を示す「まず」「次に」「さらに」や「第1に」「第2に」「第3に」や「1つは」「もう1つは」といった順序を表す言葉は〇で囲みながら読むと分かりやすくなります。
余談なんですが、昔集団授業で「並列」の型を説明した時に、生徒たちに「人生にとって大切なもの」を考えて発表してもらい黒板に並べて書いていました。当時「並列」を子供たちに説明するときによくしていたのですが、まじめな子を先に2人あてて、最後にユニークな子にあてると、「友情」「家族」「健康」「仕事」など美しいものや当然なものが先にきて、最後に「お金」など子供らしからぬものがきます。すると一同爆笑します。
その時もおとなしいA子さん、まじめなB君、おもしろいC君が挙手していたのであてました。C君の目の輝きと親指と人差し指で丸い形を作っているあのゼスチャーは紛れもなく「お金」だと思い、最後のおちで発言してもらおうと、初めにA子さんにあてました。すると、A子さん「お、お金」‥‥私「(内心‥‥うわぁ~、いきなりおちやぁ)そ、それはそうやなぁ~(A子さんのキャラクターを考えてつっこむのをひかえました)」‥‥まぁ~、こんなこともありました(苦笑)
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